●CSMA/CDとは
イーサネットで使用されるアクセス制御方式で、①ケーブルの通信状況を確認して②送信データの衝突が起きた時は再送する方式。
●出題された回(平成29年度春期以降)
令和元年度秋期/平成29年度秋期/平成29年度春期
CSMA/CDの説明
CSMA/CDとは、イーサネットで使用されるアクセス制御方式で、①ケーブルの通信状況を確認して②送信データの衝突が起きた時は再送する方式です。
イーサネットとは
イーサネットとは、有線で通信機器同士を接続する際のルールです。イーサネットがあるので、他の会社で作られたパソコンやルータ同士を接続出来るという訳です。
イーサネット規格で最も普及しているケーブルはLANケーブルです。なので、イーサネット=LANケーブルと考えて問題ありません。
媒体共有型ネットワークとは
媒体共有型ネットワークとは、通信機器同士をケーブルで接続するネットワークです。
媒体共有型ネットワークでは、データ同士が衝突するリスクが存在します。
ここで、衝突を回避するためにCSMA/CDでアクセスを制御します。
CSMA/CDとは
CSMA/CDとは、イーサネットで使用されるアクセス制御方式で、①ケーブルの通信状況を確認して②送信データの衝突が起きた時は再送する方式です。
キャリア検知
CSMA/CDでは、データを送信する前にケーブル上を他のデータが流れていないか確かめます。これをキャリア検知と言います。
キャリア検知を行い、データが流れていないことを確認すればデータの送信を行います。
衝突検知
キャリア検知を行っても、データが衝突することがあります。衝突を検知した場合、適当な時間を置いてから再度データを送信します。
①データの衝突が起こります。
②適当な時間を置いてから再度データを送信します。適当な時間はランダムに決められます。例えば、パソコンAは1秒、パソコンBは3秒という感じです。
しかし、CSMA/CDでは、衝突の頻度が多くなり、再送する通信機器が多くなると、さらに衝突が多くなり、スループットが下がります。スループットとは1秒当たりのデータ転送量のことです。
過去問
応用情報技術者 午前試験
令和元年度秋期問32、平成29年度春期問31
イーサネットで使用されるメディアアクセス制御方式であるCSMA/CDに関する記述として,適切なものはどれか。
ア それぞれのステーションがキャリア検知を行うとともに,送信データの衝突が起きた場合は再送する。
イ タイムスロットと呼ばれる単位で分割して,同一周波数において複数の通信を可能にする。
ウ データ送受信の開始時にデータ送受信のネゴシエーションとしてRTS/CTS方式を用い,受信の確認はACKを使用する。
エ 伝送路上にトークンを巡回させ,トークンを受け取った端末だけがデータを送信できる。
正解は”ア”
応用情報技術者 午前試験
平成29年度秋期問33
CSMA/CD方式に関する記述のうち,適切なものはどれか。
ア 衝突発生時の再送動作によって,衝突の頻度が増すとスループットが下がる。
イ 送信要求の発生したステーションは,共通伝送路の搬送波を検出してからデータを送信するので,データ送出後の衝突は発生しない。
ウ ハブによって複数のステーションが分岐接続されている構成では,衝突の検出ができないので,この方式は使用できない。
エ フレームとしては任意長のビットが直列に送出されるので,フレーム長がオクテットの整数倍である必要はない。
正解は”ア”